講演依頼@三ノ宮
先日、湖東歯科医師会の先輩から依頼を受けて、接着についての講演をしてきました。
「村上君、何でもいいから30分喋ってくれへん?」
昨年末に、湖東歯科医師会でよく一緒に仕事をしている先輩からの軽い依頼(笑)
さらにこの講演相手は、神戸中央市民病院歯科口腔外科OBの勉強会。
関西の口腔外科では名だたる病院です。
ややビビりながらですが、誘ってくれた先輩が一番上のポジション
なんとなく安心。
昨年の接着では、自分のトピックスであった
「接着阻害因子」
接着操作の前に、この阻害因子を除去しないとセメントの持つ本来の接着力は引き出せません。
イメージつきますでしょうか
当然ですが、汚染された面、濡れている面に接着しません。
しかし、口腔内はとても阻害因子の影響を受けやすい環境です。
具体的な阻害因子としては、「唾液」、「血液」、「湿度」、「仮着セメント」
これをいかに排除するかについての、おそらく現時点でのベストな方法、材料を実験データも踏まえて話させてもらいました。
割と受けていたかなと思います。
接着って、あまりフォーカスされないのですが、実際の臨床では非常に重要。
歯科先進国のアメリカでは、今この接着は重要視されているらしい
実は先取りか?(笑)
歯科医療において、接着操作は、ほぼすべての治療において行われるステップです。
接着なくして歯科医療は成り立たないと言っても過言ではないはずです。
でも接着って目には見えないし、理解してもらえない
被せものが金属かセラミックかは患者にうけるので、いいのですが
接着は歯科医師も患者も結果はよくわからないし、どの程度着いているのかは目に見えない
でも治療の予後としては確実に大きく左右する因子です。
結果は10年、20年後にしかわからない
着いていない=治療の失敗
です。
そこをないがしろにして綺麗なセラミックを被せても無意味です。
臭いものに蓋をしているに過ぎない。
接着って重要やなと思います。
あくまで個人的な見解です。
他の先生の講演も聞けて、有意義な1日でした。